臓器と感情ストレス

東洋医学では、古来より陰陽五行説の中の一部門として、内臓と感情を対応付けてきました。たとえば、怒りにかかわる臓器は肝臓である、というように。

当院でも、この発想に基づき、内臓に気を流すことで、各種の感情にまつわる心理的な負担を解消する施術を取り入れています。

具体的にはいわゆる「五臓六腑」の中の五臓に着目して以下のように対応させていきます。

肝 怒り
心 喜び
脾 思い悩み
肺 憂い、悲しみ
腎 恐れ、驚き

たとえば、肝臓にたまったストレスを解消する目的で、肝臓に気を流すと過去から現在まで生活の様々な場面で怒るたびに蓄積してきたストレスが解消し、肝臓の働きが改善すると同時に心の上でも落ち着きを取り戻すことができます。

上記の対応のうちわかりにくいところをピックアップして解説します。

まず、心臓における「喜び」とはどのようなストレスなのかと申しますと、喜びが過剰である場合には、悪い意味での気の緩みを伴います。従いまして日頃より、こまごまとした日常的な喜びにあまり目を向けずに、大きなひとつの喜びを得るために様々なものを犠牲にしてまい進するような傾向にある人にはあてはまる場合があります。

また、それとは別の観点として、喜ぶのが下手な人の場合においては喜びによって発散しなかった感情が鬱積してストレスとなっていくということもあります。

このようなケースにおいては心臓にストレス解消の気を流すことは効果的です。

もうひとつピックアップしたいのが腎臓における「驚き」です。

一般に言われているような驚きだけでなく、もっと目立たない驚きというのも実はストレスとして蓄積します。といいますのも、驚きの本質は自分の予測や期待と、現実が合致しない場合に生じる感情だからです。

たとえば、何でもないことのようですが、ご飯を食べようとして食器を取り出そうとしたときに、普段自分がしまっているはずの場所に食器が見当たらないということがあったなら、人によっては「えっ、ない」と思います。これも驚きにふくまれます。

どの程度のできごとで驚くかどうかは、基準がひとそれぞれで、多少の予期せぬできごとがあっても、全然動じなくてすむ人もいれば、必要以上に驚いてしまう場合もあるでしょう。そのようなときに、自分は驚きやすい、気が動転しやすいという自覚のある方は、このタイプのストレスが蓄積している可能性を考慮するとよいでしょう。

 

以上に述べたような、内臓に蓄積するストレスは、脳が感じるストレスと互いにリンクしています。

脳が感じるストレスに対しても、解消するための施術法を当院では行っており、適宜内臓と組み合わせて行っていくと、心がすっきりと楽になり、何よりそれによって、体に感じている各種の症状も楽になってしまうという現象を身をもって体感できます。

そんな幸せをぜひ皆様に味わっていただきたく、当院ではこのようなストレス解消のための施術を積極的に推奨して、症状改善に役立てています。

世田谷の気功整体ちゅうしん整体院